富山・長野連続女性誘拐殺人事件(とやま・ながのれんぞくじょせいゆうかいさつじんじけん)は、1980年(昭和55年)2月 - 3月にかけ、富山県と長野県で相次いで若い女性2人が、女M・T(以下「M」、各事件当時34歳:1998年に死刑確定)によって誘拐・殺害された事件。身代金目的の誘拐殺人事件および、連続殺人事件である。また、犯人Mの愛人であった北野 宏(1992年に無罪確定)が、Mの共犯者として誤認逮捕・起訴された冤罪事件でもある。 富山・長野連続誘拐殺人事件、富山・長野事件とも呼ばれる。また、犯行に用いられた車が赤いフェアレディZだったことから、赤いフェアレディZ事件、「赤いスポーツカー」事件とも呼ばれる。 犯人Mは、2月に富山駅(富山県富山市)付近で、県内在住の女子高生A(当時18歳)を言葉巧みに誘拐し、睡眠薬で眠らせたところを準備していた腰紐で絞殺し、死体を岐阜県吉城郡古川町(現:飛騨市古川町)の山中に遺棄した。また、3月には長野県長野市で、信用金庫に勤めていた帰宅途中の女性会社員B(当時20歳)を誘拐し、同様の手段で絞殺。死体を小県郡青木村の山中に遺棄したほか、被害者Bの家族に対し、身代金を要求する電話を複数回掛けた。